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2.分析・評価

(1)財務分析実施
決算書は信用度を測る上での重要資料ですので、入手できた場合には、様々な角度から分析を実施します。出来れば三期分以上の決算書を入手し、その企業の財務体質をより正確に把握することが求められます。以下は、一般的な財務指標とその算出方法です(帝国データバンクの「全国企業財務諸表分析統計」より抜粋)。



決算書を入手できた場合は、このような各種の指標を使用して、収益力・損益構造、資産効率、安定性・流動性、成長性・生産性などを判定します。
判定に際しては、上記指標の業界平均などを参考にします(前記「全国企業財務諸表分析統計」には、669業種の上記財務指標の平均値などが掲載されています)。
また、決算書を複数期入手できている場合には、以下のようなキャッシュフロー計算書を作成し、分析を行います(下記は帝国データバンク方式になります)。




(2)定性領域検証
定量データは、決算書データに代表される数値データを指します。これに対して定性データとは、後継者の有無や経営者の人物像など、基本的には数値で表されないデータを指します。企業の信用度を測る際に決算書に代表される定量データのみでは不十分です。社長の経営力や取扱商品の市場性など、企業の先行きを左右する要素は決算書のみから読み取るのは至難の業です。
そこで、各種の定性データを加味して、企業の信用度を測ることになります。
一般的には、ヒト(経営者→人柄、経営能力、経営方針、幹部・組織など)、モノ(資産→資産内容、生産能力、販売能力など)、カネ(財務内容、資金操作・銀行取引、抵抗力など)について、定性・定量の両データから、それぞれ評価を行った上で合計点を算出し、あらかじめ何段階かに設定した(5〜10段階程度が一般的)信用度を導き出します。
以下は、定性的な評価を含んだ評価表の例です。



※上表による評価例
    1格…100〜80点
    2格…79〜60点
    3格…59〜50点
    4格…49〜40点
    5格…39点以下

(3)各評価情報の検証
TDB評点や倒産予測値など収集した外部指標を用いて検証作業を行います。
TDB評点について、信用調査報告書から抜粋した評点表は以下となります。



各信用要素の評価方法は次のようになります。
・業歴…現在の事業の経過年数で企業運営の継続性、堅実性を評価。
・資本構成…企業財務の安定性を自己資本比率で評価。
・規模…年間売上高、従業員数などの経営規模を評価。
・損益…前3年間の経常損益に法人申告所得を加味して評価。
・資金現況…売上増減(趨勢)、収益動向、回収状況、支払能力、資金調達余力等を評価。
・経営者…業界経験、経営経験、経営マインドなどを評価。
・企業活力…人材、取引先の良否、資本系列、生産販売力などを評価。
・加点・減点…調査時の状況により加点・減点。
このように多くの信用要素を加味した総合評価であることが、TDB評点の特徴になります。



一方、倒産予測値は、企業が1年以内に倒産する確率の予測値を統計モデルにより算出する指標です。
倒産予測値は、企業の倒産リスクだけを判定する指標(数値)となりますが、確率の形式で提供されるため、一定の方法に基づいて、リスクを数値(量)で把握することが可能となります(倒産予測値を使用した10段階の格付である「予測値グレード」も同時に提供)。従って与信管理においては、倒産予測値を使用した方が精度の高い運用が可能となります。
確率形式の値でリスクのレベルを把握すると共に、予測値グレードを用いて、全体の中での位置付けを確認します。

(4)分析結果総合評価
上記(1)〜(3)の分析結果を用いて、5〜10段階程度の格付に落とし込みます。
自社のフレームで行う場合と信用調査会社の評価指標で行う場合がありますが、自社フレームの中に外部の評価指標を組み込んで格付を決定するケースが多いようです。
以下は、自社フレームに外部の評価指標を組み込んだ例です。




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